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2012年12月9日、ジャパン柔道整復師会主催の「礒谷療法セミナー」が仙台市の「エル・ソーラ仙台」で開催されました。
今年はジャパン柔道整復師会主催の「礒谷療法セミナー」は東京・仙台・大阪各地で連続開催が決まっていますが、東京セミナー(既報)を継ぐ第2弾として開催されました。
今回の「礒谷セミナー」は前年にも開催されましたので、2期連続ということになります。仙台での「礒谷セミナー」も前年に引き継いでの開催になりました。
「東京セミナー」報告でも既報したように、「ジャパン柔道整復師会」は全国1千人以上の柔道整復師の先生方が所属する組織で、整骨院の組織運営・事業展開などを支援する組織です。
簡単に言えば、整骨院の先生方の実務・施術をサポートする組織ということになります。
“整体の専門家”ジャパン柔道整復師会主催のセミナーですから、参加する方々は当然ながら柔道整復師の先生方となります。
国家資格をもつ先生方が“民間療法”である「礒谷療法」にどのような反応を示すのか、また私たち礒谷療法としては、専門家の先生たちに何を提供できるのか、礒谷療法の力量が試されるセミナーになりました。
昨年のセミナー開催時には残っていた「東北大地震」の影響は仙台の街を歩いた限りでは少しも感じられませんでした。繁華街は人で溢れ、街は活況に満ちています。訪れた時期は、「七夕祭」と並ぶ仙台名物の「光りのページェント」が開催されていたのですが、通りは電飾の光りでイルミネーションされ、行き交う人々も幸福感いっぱいの顔でした。
復興した仙台の街を実感できた気がしました。とはいえ、郊外は大地震の爪痕は残り、復旧できていない道路や建物はまだ残っています。何よりも仙台近郊の名勝地「松島海岸」に向かうJR仙石線も分断されたままです。
松尾芭蕉も絶賛した、日本三景の一つ「松島」も、観光客は往年の半分程度といいますので、本格復興はまだまだ先というのが現実です。
セミナーには24人の参加者がありました。礒谷療法のスタッフとしては、礒谷院長、小林先生の両名が参加され、セミナー参加者に対応しました。
既報しましたように東京セミナーは50人を超える参加者がありました。また大阪セミナーはそれ以上の参加者が見込まれています。それらの数字だけ見ると、24人という参加者数はいかにも寂しい感じがします。
確かに、経費的な側面だけから考えれば、セミナー開催は実現不可能だったかもしれません。しかし、私たち礒谷療法は、生意気のようですが「少しでも東北の力になりたい」という思いだけで、このセミナーを実現しました。
逆説的に考えてみれば、厳しい日常の中、24人の先生方がよくも参加してくださったという思いもします。客観的に考えてみても、東京・大阪などの大都会に比べ圧倒的に柔整師の人数が少ない点を考慮すれば、予想を超える参加者だったのではないでしょうか。さまざまな状況を乗り越え、「礒谷セミナー」に参加してくださった先生方の思いに答えるべくセミナーはスタートしました。
前回も経験したことですが、「東北の人は控えめ」ということは事実なようです。
東京や大阪の先生方と比較すると、自らを主張しない方々が多いので、“セミナーが盛り上がらない”感じをもってしまうのです。
例えば、最初に「礒谷療法をご存じの方はいますか?」という質問をします。積極的に手を上げる人はいません。誰も知らないのかなとセミナーを進めると、礒谷療法に対する専門的な質問が飛び交い“大いに盛り上がって”くるのです。最終的には、約半数以上の方々が礒谷療法を知っていることが分かったのでした。
そんな訳で、セミナーは“おとなしく”“静かに”開始されました。今回のセミナー参加者は全員が柔道整復師、あるいは鍼灸師の先生方でした。全員が専門的な知識を持ち、自分の技術に礒谷療法がどう活用できるかという真剣さを強く感じました。
時間の経過とともに、突っ込んだ質問も多数飛び交うようになり、緊張感あふれたセミナーが展開されていきました。
参加者の先生方の「礒谷療法に有効性、可能性はあるのか」、あるとすれば、自分の施術の中に“何が取り入れられるか”と真摯に考えている生真面目さが強く感じられるセミナーでした。
セミナーはPM2時~5時の3時間でしたので、礒谷療法の神髄を伝授というわけには正直なところいきませんでした。
セミナーは「礒谷療法理論」と「実技」の2本立てで構成したのですが、専門家の先生ということもあり、理論編は30分程度に止め実技中心で構成しました。先生方に好評だったのが「足型判定」で、実践的な“やり方”には多くの参加者が納得していました。この実技がスタートすると、参加者の先生方は身を乗り出し、会場の雰囲気も一挙に盛り上がってきたのでした。
参加した先生方の感想としては「足型判定は難しい」けれど、有効なのだろうという発言が多くあり、参加者同士が足型判定を行うことシーンも見られました。ただ、セミナー参加の先生方は健康の方が多く、判定がより難しくなったという事情もありました。
また、なかには複雑な足型を持つ方がいたりと、参加者の先生方も苦労していたようです。足型診断にチャレンジした先生もいたのですが、力の入れ方など難しい点も多く、苦労していたようです。足型判定は、例え複雑な足型でないとしても人の足型は百人百様ですので、多くの足型を診ることによってしか正確な足型診断はできません。それでも、セミナー終了近くになると、基本的な足型診断法はマスター(?)できた先生もいたようです。
セミナーが進むにつれ、参加者の先生方の気持ちもほぐれ、積極的な質問や、以前から礒谷療法に関心があった、あるいは礒谷療法の“勉強”をしていたと“告白”する先生もいたりと、会場の雰囲気は打ち解けたものに変わってきました。
その意味では、参加者の礒谷療法への理解度、共感度が深まったことになりセミナーは成功だったと言えるかもしれません。
確かにセミナー終盤はは大いに盛り上がり良かったとは思いますが、反省点は多々あります。いちばんの反省点は、セミナー参加の先生方が持っている自分自身の手技に、どのような方法・手段で礒谷療法を加味すれば効果的なのかという“方法論”にセミナーでは十分答えることができなかったという点だと思います。
参加された先生方は一人一人、礒谷療法を“活用しようという気持ち”はそれぞれ違うわけです。本来ならば、一人一人の先生に合った礒谷療法を伝授しなければならないわけです。それが十分にできなかったことは次回への研究課題としたいと考えています。今後の方針としては、どうしたら短時間のうちに基本形をマスターできるか、どうしたら的確な指導ができるかという点にあります。
具体的には、参加者の希望に添った、的を絞ったセミナーにするということになると思います。参加された先生方は、実際の施術の現場で、礒谷療法を利用して患者さんにアピールすることが大事なわけですから。
そのことを反省材料として、今後の展望に繋げたいと考えています。
東北の地でセミナーが開催できる、東北の力になりたいという私の願いが実現できたので、開催前から少し“ハイテンション”になっていたように思われます。セミナーの中頃からはいつもの調子に戻ったような気がしますが、先生方の“真面目”さには驚かされました。専門的な質問も多く、多くの先生が礒谷療法を勉強してくれているんだなという驚きと喜び、それ以上に責任感を感じたセミナーでした。セミナーは真剣なだけでなく、和気あいあいの雰囲気もあり大いに盛り上がったと思います。
その点では、満足感も少しは持つことができました。前回は、東北の人は控えめと感じたのですが、今回はセミナー終了後に個人的な質問が殺到するなど、控えめでいながら真面目な人が多いなあという印象に変わりました。セミナーでは礒谷療法への質問を真剣にする先生方も多く、私自身、あるいは礒谷療法の責任を強く感じた1日になりました。深く感謝すると同時に「仙台に来て良かった」と改めて思いました。
専門家の先生方を対象にした「大セミナー」参加は何度も経験していますし、東北の地も前回に続いてなので緊張はそれほどせずに、セミナーに臨むことはできました。ただ、院長の東北の地に対する強い思いを知っていましたので、強い責任感を感じていたことは事実です。それでも全体的には、変な緊張感もなく、いつもの調子で行うことができたのではないかと思います。
昨年も感じたのですが、「東北の人は真面目だなー」という印象を再確認しました。中国や台湾のセミナーに何度も参加していますが、中国人の“真剣さ”とは違い、「先生の授業」を受けるような真面目さがこのセミナーにはあったように思われます。それでも、最初は遠慮がちだった参加者が終盤になると積極的になり、セミナー終了後にも、多くの方から質問が殺到しました。礒谷療法への関心は高いことを改めて実感した次第です。私個人の感想としては、参加者の先生方の期待にどこまで答えることができたのか、反省すべき点は多いのですが、この経験を今後に活かしていきたいと考えています。
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